こんにちは、ひびなです。
主張しない力
仕事柄、様々な人とお話をする機会が多かった頃
その人の性格を見るために注視していたのは、身に着けていた物。
ビジネスシーンにおいて、個性の主張を出来る部分は数少なく
スーツや髪型、ネクタイ、時計は人に見られやすい部分なので、
大半の人が精一杯の努力をして取り繕うものと認識している。

(それにしても酷く汚い字ですね。今度から日本語は試し書きに使いません)
しかしながら、手帳やペン、携帯電話、電卓、その他の小物、
身に付けていない物に関しては、取り繕うことがほとんどないため
その人の人間性を容易に理解できる手段のようにも思える。
物で人を見るという行為、決して良いものだとは思わないが
その人が使用している品物のコンセプトや利便性、
どのような意図でその品物を使っているかを知ることは
人間性を知る上で重要な手がかりの一つになる。
アルバイト時代、備品として支給されていたペンの廉価モデルでもある
カランダッシュ849というボールペン。
スイス随一の文具メーカーであるのだが、メーカー名はペンクリップで隠され、
一見ではまず見えないようにプリントされており、キャップにメーカー名も
刻印されてはいるが、非常に薄い刻印であるため、光で反射して見えない。

見る人が見れば、唯一見えるプリントの「SWISS MADE」の文字で
メーカーは容易に思いつくのだろうが、見た目は100円のペンに
相違ないようなものに見え、文房具に興味を持たない人は
全く耳にしないメーカーのように思える。
僕自身も文房具に興味を持っていなかったため、100円程度のペンだと
思っていたのだが、その書き味は筆舌に尽くしがたく、
三菱鉛筆のJET STREAMを試し書きした時と同じくらいの衝撃でした。
以来、僕はカランダッシュ849やエクリドールを使用しているが、
欠点はリフィルの単価が高い。
高いが、それだけの値打ちは確かにある。
なぜなら、ここがボールペン探しの旅の最後にもなりうるのだから。

本当の強さは、決して主張しない。
人も一緒なのだと感じた。